一貫性のある教育をするための4つのポイント
この記事では、発達障害のお子さんに対して一貫性のある教育をするためのポイントなどについてお伝えしていきます。一貫性のある接し方をするべきということはわかるけれど難しいとお悩みの方は少なくないと思います。
そこで本記事では、「一貫性のなさ」の種類、一貫性がないことのデメリット、そして発達障害のお子さんに対して一貫性のある教育をするためのポイントなどに関して解説していきますね。
子育てにおける「一貫性がない」には2種類ある
子育てにおける「一貫性がない」には主に2種類あります。それぞれ見ていきましょう。
1:日や機嫌によって言うことが違う
日や機嫌によって言うことが明らかに違うのは「一貫性がない」と言えます。例えば以下の通りです。
- 昨日怒らなかったことで、今日は怒る
- 「休みの日は早く起きなさい」という日もあれば「休みの日くらいゆっくり寝てなさい」という日もある
- 思いつきで「お菓子を我慢しよう」などと言い出す
こちらは基本的に言動の一貫性のなさですね。3番目については「お菓子を我慢するべき理由」を論理的に説明して納得させられるなら悪くありませんが、思いつきで言い出して、思いつきで「やっぱりお菓子食べていいよ」と言い出すような家庭も少なくありません。
2:ダブルスタンダード
子育てやお子さんとのコミュニケーションにおけるダブルスタンダードとは例えば以下の通りです。
- 「○○君みたいになりなさい!」→「じゃあ○○君の家くらいお小遣いをちょうだい」→「それとこれとは話が別!」
- 「もう大人なんだからしっかりしなさい」と「まだ子どもなんだから早い」を使い分ける
- 「自由に選びなさい」→「じゃあこれで」→「それはやめなさい!考えればわかるでしょ!」
「1」のような言動の一貫性のなさは自覚しやすいですが、上記のような一貫性のなさは自分でも気づかないままに無意識のうちにやってしまいがちです
発達障害の子に対して一貫性のない子育てをする4つのデメリット
それでは発達障害のお子さんに対して一貫性のない子育てをすることの主なデメリットを紹介していきますね。
1:どうすればいいのかわからなくなりストレスやプレッシャーを感じる
極端に言えばお子さんからすれば「何を言うのか・何をしてくるのかわからない親」という認識になりますから日々ストレスを溜めて、プレッシャーも感じることになります。
それでもお子さんが成長するにつれて「親を怒らせない方法」を徐々に学んでいくものですが、発達障害のお子さんは「なんとなく空気を読む」「臨機応変になんとなく対応する」などのことを苦手とする傾向にあるため、いつまでも親に対して恐怖し続ける可能性があります。
2:単純に教育の効果・効率が低くなる
保護者の方なら誰しもお子さんに「正しいと思うこと」を教えたいのではないでしょうか。しかし親の言うことに一貫性がないとなると、単純に「何が正しいのかわからない」という状態になって教育の効果・効率が低くなりやすいです。
3:親を信じなくなる・期待しなくなる
お子さんからすれば「言うことがコロコロ変わる親」「機嫌だけで自分を振り回す親」という認識になり、親を信じたり期待したりできなくなる可能性があります。
発達障害のお子さんは日々苦労を抱えて、ときには「味方でいてくれるのは親だけ」という心境になることもあるかもしれません。しかしその親が信頼できないとなると心の拠り所がなくなってしまいますよね。
4:お子さんの言動にも一貫性がなくなる恐れがあります
親の影響を受けて、お子さんの言動にも一貫性がなくなる恐れがあります。「親に一貫性がないのだから自分もそうしたい」という気持ちもありますし、「親に苦労させられたのだから自分も好き勝手に振る舞いたい」と、他者に攻撃の向く可能性もあります。
発達障害の子に対して一貫性のある子育てをするための4つのポイント
それでは発達障害のお子さんに対して一貫性のある子育てをするためのポイントをいくつか紹介していきます。
1:わかりやすくルールを決めてお子さんに示す
例えば「帰ってきたらうがい→手洗い」「おやつの前に宿題」「寝る前に歯磨き」など、できるだけわかりやすくルールを決めてお子さんに示すといいでしょう。特に発達障害のお子さんはルーティン的なことが好き・得意な傾向にあるためおすすめです。
ルールがあれば当然一貫性が生まれやすいですし、お子さんも「これはどうするんだっけ……」「いつやるんだっけ……」などと迷いにくくなりますよね。
2:何かルールなどを変える際はその理由を論理的に説明する
お子さんが成長・変化するにつれて、ルールなどを変える必要性ももちろん出てきます(出てくるべきです)。ただ、何も言わずに突然変えるとお子さんが「一貫性がない」と感じかねないので、変える理由を論理的に説明して、できるだけ納得させましょう。例えば以下の通りです。
- 宿題をする前におやつを食べてもいいよ(最近お腹が空いていそうだからね)
- 朝眠そうにしているから寝る時間を1時間早くしましょう(その代わり朝はゲームをしてもいいよ)
- これからはお風呂掃除もお願いね(その代わり毎日のゲームの時間を10分長くします)
1番目のようにお子さんにとってメリットがある変化でも理由を説明した方がいいです。そうでないと「要求がなんでも通るかも」と勘違いしてしまう恐れがあるためです。また、デメリットがある変化の場合は「代わりのメリット」を用意するとスムーズかもしれません(ただ必須ではないです。世の中の仕組みもそうなっていますよね)。
3:アイデアを思いつくことは素晴らしい。でもよく考えてから実践しましょう
お子さんのためにいろいろなアイデアを思いつくのは素晴らしいことです。ただ、よく考えてから実践しないと「それを実践する理由を示せない」「すぐにやめさせたくなる可能性がある」などのデメリットがあるため、しっかり吟味してから実行することをおすすめします。
とはいえある程度見切り発車で構いません
とはいえ「○○という効果が期待できるからやってみよう」くらいまで考えることができたら、すぐに実践して構わないと思います。
お子さんにとってどのようなサポートが効果を発揮するかはやってみないとわからないからです。また、「A」という効果を望んで実践したサポートが、「B」という副産物をもたらす可能性もありますよね(これも子育ての面白さの一つだと思います)。
まとめると「思いつきだけで実践するのはNG」「ただし最低限考えた上でやってみたいなら試すべき」ということですね。
4:誰かと比較して叱る・褒めるとダブルスタンダードになりやすいのでNG
誰かと比較して叱る・褒めると、例えば「○○君みたいになりなさい!」→「じゃあ○○君くらいのお小遣いにして」→「○○君とあなたは違うでしょ!」などのダブルスタンダードになりやすいのでNGです。
ダブルスタンダードのことを置いておいても、そもそも他人と比較して𠮟る・褒めるのは好ましくないので気を付けてくださいね。
まとめ
特に発達障害のお子さんは一貫性のない言動を取られるのが苦手であり、そういった言動から悪い影響を受けやすいので注意が必要です。そして保護者の方などが一貫性のある教育をするために特に大事なのは、思いつきだけで行動しないこと(思いつくこと自体は素晴らしいことです)、そして言動そのものに責任を持つことだと思います。