不登校のお子さんとの日常会話で大切な6つの基本方針|不登校関連以外の会話
この記事ではお子さんの不登校で悩んでいる保護者の皆さんに向けて、お子さんとの日常会話、つまり不登校関連以外の会話をする上での基本方針などについてお話ししていきます。
特に、いざお子さんと一緒にいる時間が増えても何を話していいかわからないとお悩みの方や、不登校で心が疲れているはずなので会話をする中で気を付けるべきことを知りたい、という方におすすめの内容となっています。
本記事では、そもそも日常会話で困るのは当たり前であるということ、そして日常会話の基本方針や、おすすめの会話のテーマなどに関してお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
保護者が不登校のお子さんとの日常会話で困るのは普通。悩む必要はありません
お子さんが不登校になった場合は、保護者とお子さんで日常会話をする時間が増えやすいですし、ケアやサポートの意味でも積極的に話そうとする方が多いと思います。
ただ、いざとなると何を話していいかわからない、お子さんを傷付けるのが怖くて積極的に話せないなどと悩んでしまう方も少なくないのではないでしょうか。
ですがそもそも不登校になる前から、それほどじっくり話してこなかった保護者も実は多いはず。特に反抗期はそうなりやすいですし、そうでなくても性格や教育方針によっては双方ともに日常会話が少ないことをあまり気にしないと思います。
いずれにしても、不登校のお子さんとの日常会話やその他のコミュニケーションで困ったからといって必要以上に悩むべきではありません。これから適切な日常会話の方針などを学べば問題はないと考えてくださいね。
不登校のお子さんとの日常会話で大切な6つの基本方針
それでは不登校のお子さんとの日常会話やその他のコミュニケーションにおいて大切な基本方針をいくつか紹介していきます。これらを守れば、どのようなやり取りでもマイナスになる可能性は低いです。
基本方針1:お子さんの存在をありのままに認める
日常会話やコミュニケーション以前の話ですが、まずはお子さんの存在をありのままに認めることから始めましょう。言い換えると、無条件に、特に理由もなく、お子さんに愛情を注ぎ、お子さんが存在することを嬉しいと思うのです。
現実にはお子さんと保護者という関係性とはいえ別の人間なので、完全に認めるのは難しいでしょうし、率直に考えると不登校になっていること自体に不満もあるかもしれません。
ただ、お子さんに対する不満などマイナス感情もあって構いませんが、それでも丸ごとお子さんを愛することを理想としましょう。マイナス感情とは切り離して、「存在自体」は愛するのです。
基本方針2:お子さんの感情そのものは否定せず共感を示す
日常会話などの中で出てきたお子さんの感情そのものは、基本的に否定せずに共感を示しましょう。例えば「○○先生ウザいんだよ」という言葉が出ても、「そう感じることがあったんだね」など。お子さんの年齢や性格によっては、「私も苦手な先生がいた」といった一言を添える程度にとどめましょう。
その上で、言葉遣いを注意する、先生が叱る理由を一緒に考える、など展開させるのがおすすめ。感情を受け止めてもらえたならお子さんも話を聞き入れやすくなります。
ただし他人に対するあまりにも酷い暴言などの場合は、先に言葉遣いを注意してから、その気持ちだけに共感を示すなど、順番を変えることも検討しましょう。即座に良くない言葉だったと理解させないと繰り返してしまう恐れがありますし、事の重大さを理解しない場合もあります。
お子さんの感情を否定する、とは何か
逆に「○○先生ウザいんだよ」に乗っている感情自体を否定する対応としては、「何を言っているの!」と怒鳴ってシャットアウトする、そんなことを思ってはいけないと思うことそのものを否定するなどがあります。ついしてしまいがちな対応ではあるので気を付けてくださいね。
基本方針3:話の先回りをしない
保護者側が話の先回りをしないようにしましょう。お子さんの話の途中で、じゃあ○○ってことだねと結論を出す、それは□□した方がいいねとアドバイスを与える、などはNGということ。遮られるだけでも良い気分にはなりませんし、結論やアドバイスが的外れな可能性もあります。
また、結論が合っていてもアドバイスが適切でも、お子さんからすれば、早く話を切り上げたいのだろうか、話の内容をコントロールしたいのか、保護者と同じことを思わないとダメなのか、などの気持ちになりかねないので好ましくありません。
相槌と「繰り返し」で日常会話が継続する
先回りをしなくても、へ~、そうなんだ、うんうん、なるほど、などの相槌をすれば十分話は持ちます。ただ、その際にはきちんとお子さんの話に興味を持ち、雑な相槌にしないことが大事です。
また、例えばお子さんが「先生が苦手なんだよ」と言ってきたら、「先生が苦手なんだね」と繰り返すと、話を聞いていると自然にアピールしつつ、日常会話を促すことができます。ただ、もちろん乱用は禁物なので、たまににしましょう。
基本方針4:質問攻めにしない
話が終わったり一区切りついたりしたら質問してもいいですが、矢継ぎ早に聞かないようにしましょう。1つ質問したら答え終わるまで待つのを繰り返すようなイメージですね。質問の答えを深掘りするつもりでさらに質問するのもいいですが、追い詰めるような流れは避けてください。
例えば日常会話が終わって、保護者から「どの教科が特に嫌なの?」と聞いて、「算数」と答えたら、「算数の何が嫌なの?」とさらに聞くのは構いません。ただ、そこで話に詰まるようなら、「まあ算数って難しいよね」くらいで話を切り上げるといいでしょう。
基本方針5:日常会話を不登校の話につなげない
日常会話をするなら不登校の話につなげないようにしましょう。どれほど楽しく話していても、または会話内容の掘り下げができていても、不登校の話が出た途端にコミュニケーションを切り上げられてしまうかもしれません。
また、お子さんが不登校の話を続けたとしても、結局は不登校のことが本題なのかとがっかりさせる可能性があります。すると以降から単なる日常会話でも警戒されるようになる恐れがありますよね。
もし不登校の話をしたいならぼやかさずに最初から、学校の話だけど、と前振りして始めることをおすすめします。その方がお子さんも心の準備ができますよね。
基本方針6:返事やしっかりした受け答えがなくても気にしない
日常会話を振ってみて、返事やしっかりした受け答えがなくてもあまり気にしないようにしましょう。不登校でなくても保護者の話題をところどころ雑に流そうとするお子さんはいますし、知らない・興味がない話題なら受け答えもできないはずです。
まして不登校で心が疲弊している状態なら、無視したり軽く頷く程度になったりすることもあるでしょう。
ただ、それでも保護者は諦めずに関心を持ちそうな話題を、適度にポジティブなテンションで振り続けることが大事です。するとお子さんの好きな話題に当たったり、気まぐれで受け答えをしたりしてくれるかもしれません。
極端に返事をしない、受け答えがない場合は特別な対応を検討する
ただし極端に返事をしない、受け答えがない場合は特別な対応を検討しましょう。一つは親の存在を軽視していて、失礼な行為として無視などをするパターン。このままでは好ましくない関係性がさらに悪化するので、適切に注意するのがおすすめです。
もう一つは心の疲弊によって会話があまりできなくなっているケース。あまりにも元気がない、食欲低下などの体調不良も目立つなどの場合には、専門機関への相談も考えてくださいね。
不登校のお子さんとのおすすめ会話テーマ5つ
それでは不登校のお子さんとのおすすめの会話テーマをいくつか具体的に紹介していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
テーマ1:天気や気温
毎回そればかりではいけませんが天気や気温の話は意外としやすいものです。お子さんとしても、「そうだね」と返事をするだけ、「暑いね」などと繰り返すだけで成り立つので受け答えも楽ですよね。
さらに「半袖出す?」などと気遣えばそれだけでもお子さんの心が温かくなるかもしれません。
テーマ2:食べ物
「夕飯、何食べたい?」、「このお菓子好きだったよね」など食べ物の話題もおすすめです。人間誰しも食べ物には最低限の興味があるので無難ですし、基本的には前向きなテーマですので暗くなりにくいです。
テーマ3:お子さんの趣味や好きなもの
お子さんの好きな漫画、ゲーム、アニメ、芸能人、配信者などの話題ですね。ただ、表面的な話だけではかえって鬱陶しがられる、わざとらしいなどと思われかねないので注意が必要です。
そのため例えば漫画なら「1巻から借りてもいい?」と聞く、芸能人なら「今出てるドラマがあるなら観たいんだけど」など、読みたい・観たいから教えてほしいという態度で臨むのがおすすめです。
人間は基本的に教えたがりなので効果が出やすいですし、まだ知らないけれど知りたいというスタンスも無理がないのでお子さんが受け入れやすいものです。
その上で保護者もさらに興味を持ったら自然にお子さんと話しながら深掘りしていけばいいでしょう。残念ながらそれほど関心が出なかった場合は、無理に広げようとする必要はありません。
テーマ4:最近の一般的なニュースの話題
小学校高学年くらいからは最近の一般的なニュースの話題を振るのもいいでしょう。一緒にテレビを観ていて偶然出てきたテーマについて話すのもいいですし、「新聞で読んだんだけど」と話を出す方法もあります。
このようなことを続けていくとお子さんの方から話題を出すようになることもありますが、もちろん保護者としてはしっかり会話に乗りたいところです。知らない話の場合でも、教えてもらうスタンスで聞けば問題はありません。
ただ、ニュースも学校教育の話題など不登校を連想させるものは避けるべきかもしれません。この辺りはお子さんの日々の様子を見ながら調整していきましょう。
テーマ5:保護者が子どもだった頃の思い出話
少し変わり種ですが、保護者が子どもだった頃の思い出話もお子さんからの反応がいい場合があります。
テーマは明るいものがおすすめで、好きだった芸能人、当時の連絡手段、当時話題になったニュース、今も続いている長寿番組を当時も楽しんでいたことなど、不登校につながりにくいテーマならなんでも構いません。
まとめ
不登校のお子さんと関わる上で実は困りやすいのが、不登校とは直接関係のない日常会話です。ただ、お子さんの存在そのものと好きなものを肯定するスタンスでいれば、大きく失敗することはないはずです。
その上で本記事で紹介した定番のテーマを使っていけば無理なく話ができると思います。とはいえ多少会話が弾まない、不登校を連想させてしまう、などがあってもそれほど気にする必要はありません。会話を楽しむことを大前提に、ポジティブに話を振っていくのがおすすめです。