発達障害のお子さんの「できること」を増やす2つのポイント
この記事では、発達障害のお子さんの「できること」を増やすポイントなどについてお伝えしていきます。「色々と教え込んでも、挑戦させてもなかなかできることが増えない」とお悩みの方も多いと思いますが、少し別のアプローチを考えてみるとうまくいくかもしれません。
本記事では、発達障害のお子さんの「またやりたい」を増やすのが大事であること、「またやりたい」を増やすための方法などに関してお話ししていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
できることを増やすには「またやりたい」にするのが大事
人は「楽しいこと」「嬉しいこと」「心地いいこと」などはあまりうまくできなくても、何回でもやってみるものですよね。そして、いずれ「できること」もしくは「積極的にやりたいこと」にできる場合が多いです。
これは言い換えると、「またやりたい」という気持ちになれば、「できること」「積極的にやりたいこと」になっていくということです。
そのため発達障害のお子さんの「できること」を増やすためには、「身につけさせたいこと」に関して、「どうすればまたやりたくなるのか」という視点を持つことが重要と言えます。
「またやりたくなる」≒「楽しさ>コスト」
お子さんを「またやりたい」という気持ちにさせるためには、「楽しさ>コスト」にすることが大事です。言い換えると「かかる時間や労力に対して、楽しさが勝ればいい」ということですね。逆に「楽しいけれど、面倒・疲れる」などとなると、またやりたいとは感じにくいです。
「またやりたい」に導いて「できること」を増やす2つのポイント
それでは「またやりたい」という状態に導いて、発達障害のお子さんの「できること」を増やすためのポイントを2つ紹介します。かなり論理的に取り組めるので、ぜひ試してみてくださいね。
1:コスト(時間、労力など)を減らす
コストを減らせば、相対的に楽しさが勝りやすくなりますよね。例えば以下の通りです。
- ルーからカレーを作るのは大変→まずはレトルトカレー作りに慣れさせる
- 宿題を一度に全部こなすのは大変→こまめに休憩を入れる
- いきなり縄跳びをするのは大変→まずは手ぶらでリズムよくジャンプする練習から始める
「コストが大きいから全部やめよう」ではなく、「じゃあコストを減らすには?」と考えてみるのがポイントです。
目標を決めて、ちょうどいい負荷を目指す
コストを減らすことは大事ですが、減らしすぎては意味が薄くなってしまいます。例えば「ルーからカレーを作るのは大変」だからといって、「お皿に盛りつけたカレーにスプーンをつける」ということだけをさせても、負荷が小さすぎて取り組む価値があまりない可能性が高いです。
そうならないためには目標を決めて、ちょうどいい負荷を目指すことが大事です。例えば「材料があれば簡単な料理をできるようにさせたい」のであれば、やはり「レトルトカレーから挑戦」するのが妥当かもしれません。
ただ、もっとスモールステップで「まずはキッチンで何かすることに慣れる」のが目標なら、「スプーンを添えるだけ」でもいいかもしれません。お子さんの特徴、性格、環境などによって目標を決め、トライアンドエラーを重ねながら調整していくことが大事です。
2:楽しさ・嬉しさを高める
もちろん楽しさ・嬉しさを高めることも大事です。時間や労力がかかっても喜びが大きければやる気も出やすくなります。例えば以下の通りです。
- 「カレーが完成した達成感」だけでは弱いので→しっかり褒める、味の感想を言う、料理をしたときは好きなデザートを出す
- 「宿題が終わったこと」そのものの喜びは薄いので→しっかり褒める、ごほうびをあげる、成果が見えやすいように記録する
- 「縄跳びをする」だけよりも→好きな音楽を流す、親も一緒に練習する、ユニークな技を試す
などできることは色々あります。
楽しさ・嬉しさもバランスを考える
「味わえる楽しさ・嬉しさ」についてもバランスを考えることが大事です。例えば1回カレーを作ったり宿題が終わったりしただけで豪華なごほうびをあげるのはバランスが悪いですよね。ごほうびに慣れすぎて、報酬がないと取り組みにくくなる可能性もあります。
逆に、例えば「カレーを作ることに慣れた」→「慣れたから特別な楽しさ・嬉しさはなくす」としてしまうと、徐々にモチベーションが薄れていくかもしれません。
これに関してもトライアンドエラーを重ねて調整していくことをおすすめします。ただ、まずは行動させることが大事なので、「迷ったらコストを減らす」「迷ったら楽しさ・嬉しさは高める」くらいがいいと思います。
「やりたくないこと」をできるようにする場合も理屈は同じです
いくら工夫しても「またやりたい」というレベルにはならない行動もあると思います。人によりますが、例えば宿題、掃除、歯磨き、長距離走などですね。
ただ、これについても対処方法は同じであり、「コストを減らす」「楽しさを高める」のが基本です。そうすれば「なにがなんでもやりたくない」などの状態から、「我慢すればできる」「ごほうびのためならできる」「さっさと終わらせたいからできる」くらいにはできるはずです。
まとめ
発達障害のお子さんの「できること」「積極的にやりたいこと」を増やすためには、「コストを減らす」「楽しさ・嬉しさを増やす」などによって、「楽しさ>コスト」にして、「またやりたい」にするのが理想です。
ただ、そのバランスは難しいので、トライアンドエラーを重ねながらできるだけ気楽に取り組んでいただければと思います。