「見えない部分」に目を向け、問題行動を減らす3つのコツ
この記事では、「見えない部分」に目を向けて、発達障害のお子さんの問題行動を減らす方法などについて解説していきます。
「なかなか問題行動が減らない」「その場では制御できても、また問題行動をしてしまう」という場合、「目に見える部分」にばかり目を向けているのかもしれません。そこで本記事では、発達障害の子の「目に見えない部分」に目を向けるとは何か、目を向けるためのポイントなどについてお伝えしていきますね。
「行動」を直すには「見えないところ」を見るのが大事|発達障害支援
例えば、子どもが食事中にウロウロする場合、「ウロウロしている」という行動だけが目について、「ウロウロするんじゃありません!」と叱りたくなるかもしれません。
声を荒げないとしても「座りなさい」と優しく声をかけ、結果的に座れば「座って良かった」と満足し、再びウロウロすればまた「座りなさい」と声をかけたり、「何度言えばわかるの、座りなさい!」と叱ったりするかもしれません。
お子さんが発達障害であってもなくても、これでは同じことの繰り返しになってしまう可能性が高いですよね。では、お子さんの行動を根本的に直す、言い換えると問題行動を減らすためにはどうすればいいのでしょうか。
「見えない部分」に目を向けてみる
「見えない部分」とは言い換えると、「なぜ問題行動をするのか」、つまり「原因」のことです。「食事中ウロウロすること」には例えば以下のような原因があるかもしれません。
- テレビがついていて気が散るから
- 実はあまりお腹が空いていないから
- イスの高さが合っていないから
- ウロウロすると家族に注目してもらえるから
- そもそも「食事中は座るべき」と知らないから
これらの原因を取り除いたり軽減したりすることができれば、ウロウロしなくなるかもしれません。この場合で言えば「テレビを消す」「食事の時間を遅らせる」「イスを調整する」「普段からもっとコミュニケーションを取る」「食事中は座るべきと教える」などですね。
「見えない部分」に目を向けるための3つのポイント|発達障害支援
それでは発達障害のお子さんの「見えない部分」に目を向ける際のポイントをいくつか紹介していきます。ここを抑えておかないと、結局問題行動が減りにくいため注意していただければ幸いです。
1:「集中力が低い」「注意力が低い」など具体性のないことのせいにしない
見えない部分に目を向けることは大事ですが、例えば「集中力が低い」「注意力が低い」など具体性のないことを原因と考えてもあまり意味がありません。そもそも本当に集中力や注意力が原因なのかはわかりませんし、具体性のあるアプローチをするのも難しいからです。
そのため例えば「テレビの音量が大きすぎるのでは」「イスの高さがおかしいのでは」など具体的なことに目を向けるのが大事です。これなら実際に「具体的な調整」ができますから、効果がなくても「効果はなかった」という結果を得ることができますよね。
「効果がなければ意味がないのでは?」と感じるかもしれませんが、「効果がなかったのだから他の方法を試すべき」という判断にはつながるはずです。
集中力や注意力などを上げるトレーニングをすること自体は大事
ただ、集中力や注意力などを高めるトレーニングをすることそのものは重要です(必須ではありませんが)。集中力や注意力などが上がれば生きやすくなりますが、だからといって「直接的に○○の原因になっている」とは断言できないというだけです。
2:様々な「目に見えない部分」に目を向ける必要がある
例えば、食事中にウロウロするとしても、一つの原因だけでそうなっているとは限りません。また、大人の視点ではなかなか気付けない意外な原因によってウロウロしている可能性もあります。
そのため様々な、そしてたくさんの「目に見えない部分」に目を向けることが大事です。保護者の方だけでは難しいのであれば、学校の先生や他の専門家などにもサポートしてもらうことをおすすめします。
3:「大人にとっては常識」でも子どもは知らない可能性がある
小さい子どもの場合はそもそも「食事中にウロウロするべきではない」と理解していない可能性があります。大人の感覚では想像もしにくいことを理解していない場合もありますが、基本的に「本能で身に付けていること以外」は知らなくてもおかしくありません。例えば以下の通りです。
- 何でもすぐにもらえるわけではなく順番に並ぶ必要がある
- いつまでも遊んでいられるわけではなく食事の前などに家に帰る必要がある
- いきなり大声で叫んではいけない
これらのことを知らなければ、一つ一つ丁寧に教えていく必要があります。ただ、あらゆることを理解していないわけではなく、見よう見まねで吸収していくこともたくさんあるのでご安心くださいね。
まとめ
発達障害の子の問題行動を減らす手順の一つが、「原因に目を向ける」→「原因を取り除こうとしてみる」です。
それでも問題行動が減らないことも多々あるのが現実です。ですが「これが原因かも」と感じたことが「別の何らかの問題行動」を引き起こしているケースもあるので、結果的にお子さんが落ち着いてくる場合も多いです。