不登校の原因の上位4つについて解説|「原因」を考える上での注意点は?
この記事ではお子さんが不登校、もしくは不登校になりそうな保護者の方々に向けて、不登校の原因の上位4つについての解説や、原因を考える際の注意点などについてお話ししていきます。特になぜ学校に行けなくなるのか気になる方や、原因を詳しく追及することに意味はあるのかと疑問を抱いている方におすすめの内容となっています。
本記事では不登校の主な原因についての解説、原因を考える際の注意点、そして具体的な相談先や相談ポイントなどに関してお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
不登校の原因の上位4つについてそれぞれ解説
様々な統計データがありますが、2022年の文部科学省の調査によると不登校の原因として多いものは以下の通りです。
- 無気力・不安:51.8%
- 生活リズムの乱れ、遊び、非行:11.4%
- 友人関係の問題(いじめ以外)9.2%
- 親子関係の問題:7.4%
不登校の原因と聞くと、いじめを思い浮かべる方も多いでしょうが、この調査では全体の0.2%となっています。データの取り方によって変化はあるかもしれませんが、それでも高くて3~5%におさまるのではないかと言われています。
さて、それぞれについて解説していきましょう。
原因1:無気力や不安について
小学生、中学生、高校生のすべてにおいて「無気力・不安」を原因とする不登校が圧倒的に多くなっています。
保護者の方からすれば少し想像しにくいかもしれませんが、学校生活を送る中で色々なストレスやプレッシャーが徐々に蓄積して、心身ともに疲れ切る。それによって学校に行きたくない状態になる場合も少なくありません。そしてお子さん自身も原因がよくわからず、なんとなく登校したくないとしか説明できない場合が多いです。
原因2:生活リズムの乱れ、遊び、非行について
オンラインゲームやYouTube、SNSなどに熱中して昼夜逆転するなど、生活リズムが乱れて朝に起きられず、そのまま不登校になる場合があります。また、家庭内の不和、保護者の過干渉・放任などの影響で、愛情不足や孤独感を覚え、「誰かにかまってほしい」、「認めてほしい」などの気持ちが強くなり、非行に走ったり非行グループに入ったりするケースもあります。
デジタル依存で不登校になるのかと感じるかもしれませんが、のめり込む要素は多々あるのでどの家庭にとっても起こりえることです。
原因3:友人関係の問題(いじめ以外)について
友だちができないことや、仲が良かった友だちと馴染めなくなった、クラス替えで友だちと離れた、新しい友だちができないなどの理由で不登校になる可能性があります。
保護者から見えづらいところかもしれませんが、例えば社会人になっても転職を考える理由の上位に「人間関係」が入ります。大人でさえ会社を離れたいと思うほどに人間関係で悩むのですから、子どもが学校に行きたくなくなるのも不自然ではありません。
原因4:親子関係の問題について
すでに少し触れていますが、主に以下の問題があると不登校につながる可能性があります。
過保護・過干渉
具体的には、保護者がお子さんの行動や友人関係に過度に口を出し、コントロールしようとすることで、すべて問題を解決しようとすることですね。過保護、過干渉によりお子さんの自己管理能力や自分で考える力が育たず、学校での友だち関係や物事の失敗などから受けるストレスへの抵抗力が付かずに、不登校になっていくケースもあります。
心理的依存関係
過保護、過干渉とやや似ていますが、保護者がお子さんから心理的に離れることを過剰に恐れる、もしくはお子さんが年齢相応の自立ができずに、それが不登校につながるケースがあります。
例えば、お子さんから「怖いし学校に行きたくない」と言われて事情や状況も確認せずに受け入れてしまう、あるいはお子さんが少し学校での失敗談を話しただけで、学校を休むことを肯定してしまうことですね。
お子さんへの過度の期待やコントロール
保護者の価値観を子どもに押し付ける、何かあると極端に厳しく叱ったり管理しようとしたりすることですね。
これが続くとお子さんは「そのままの自分を認めてもらえない」と感じて、自己肯定感が下がる恐れがあり、学校で少しトラブルが起きただけでふさぎ込んで、不登校になる可能性があります。また、期待に無理矢理応えようとして、心身ともに疲れてしまい学校に行けなくなる場合もあります。
不登校の原因についての3つの注意点
続いては不登校の原因に関する注意点をいくつか挙げていきますね。
注意点1:複数の原因が重なって不登校になる場合も多い
不登校の原因は一つではなく、複数の原因が重なって学校に行けなくなる場合が多いです。
例えば、「部活動のプレッシャーがある」、「部活動に集中しすぎて勉強があまりできず成績が落ちる」、「成績が落ちて親からプレッシャーをかけられる」、「なんとか勉強しようとして心身の不調に」、「ストレス発散を求めてSNS依存に」など複雑に絡み合った結果として、不登校になることですね。
どれか一つが解決されても別の問題が残って不登校が続くこともあります。また、お子さんが「問題を解決しようとしてくれるのは嬉しいけれど、本当の悩みには気付いてくれない……」とかえって不満を溜めることもあります。
注意点2:不登校の原因がわからない場合もある
お子さんが真剣に考えても自分自身の不登校の原因がわからないケースは多々ありますし、上で触れたように複数の原因が絡み合うことも多いので、不登校の理由が正確には判明しないことの方が多いのが現状です。
わからないにも関わらず、お子さんに対して問い詰め続ければストレスになりますし、気を付けたいところですね。
注意点3:不登校の原因がわからなくても解決できる場合も多い
理由が不明なままでは学校に行けないと考えてしまうかもしれませんが、実はそもそも不登校の原因が正確にわからなくても登校できる場合が多いです。
登校できるようになる流れが、「原因がわかる」→「原因を(登校できるレベルまで)取り除く」→「登校可能になる」というパターンはもちろんあります。しかし「原因はあまりわからないまま」→「ケアによってまた学校に行けるコンディションになる」→「登校可能になる」という順番になることもあるのです。
不登校の際に学校や公的機関へ相談する際のコツは?
いずれにしてもお子さんが不登校になった・なりそうな場合は学校や公的機関などに相談することをおすすめします。家庭だけでは解決できないことも少なくないためです。解決できるとしてもサポートを受ける方が負担が少ないですよね。
相談できる公的機関としては、児童相談所、ひきこもり地域支援センター、教育支援センター(適応指導教室)などがあります。また、校内のスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーへ相談するのも良いでしょう。
学校に相談する際のコツは?
まずは学校の担任の先生に相談することをおすすめします。その際のポイントは主に以下の通り。
- 感情的にならず事実を伝える:「○月頃から学校に行きたくないと言うことが増え、学校のことをあまり話してくれません」など
- 学校での様子を聞く:お子さんが自覚していないこと(友人関係など)も先生が理解している場合があります
- 責めずに協力する:学校や先生を責めずに「協力して解決したい」という姿勢を示しましょう
学校の先生も忙しい場合もあるので、感情的になったり責めたりしては積極的な協力を得られない可能性があるので気を付けてください。そして必要に応じて先生からスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーなどに繋いでもらいましょう。
まとめ
不登校は必ず、いじめなど客観的に見て深刻な理由で起きるという先入観は捨てて、お子さんの様子をきちんと見ながら対応していくことをおすすめします。その上で取り除けそうな「原因らしきもの」があればケアするのもいいでしょう。
ただ、複数の原因で不登校になる場合が多いので、原因自体をあまり気にしない方が良いでしょう。そもそも原因を厳密に突き止めることに本質的な意味はないケースが大半ですし、まずはお子さんを落ち着かせ、学校や公的機関に相談するなど、具体的に動き出すことをおすすめします。