発達障害の子がふざけてしまう理由３つと対策４選

この記事では発達障害のお子さんが、ふざけてはいけない場面でふざけてしまうことの対策などについて解説していきます。

「ふさわしくない場面でふざけて人を怒らせることがある」「けれどどうすれば落ち着いてくれるのかわからない」と悩んでいる方は少なくないと思います。

そこで本記事では、発達障害のお子さんがふざけてしまいやすい理由や、ふざけることを減らすための方法などに関してお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。

発達障害のお子さんがふざけてしまう場合が多い3つの理由

発達障害のお子さんがふざけてしまいやすい理由は主に3つあります。

1. 空気を読むことが苦手で場違いな行動をしやすい
   
2. 「注目されたい」という欲求が強く、目立つ行動をしたくなる
3. 思いついたらすぐに行動しやすい（その場に不適切な行動も含めて）

お子さんがふざけたりその場にふさわしくない行動を取ったりすることが多い場合は、上記のことを意識して、ふざけることが減るようにサポートすることが大事です。

発達障害のお子さんにおすすめの「ふざけてしまう対策」4選

それでは発達障害のお子さんに向いている「ふざけてしまう対策」をいくつか紹介していきます。お子さんの気持ちに訴えかけたり情熱だけでケアしたりするのは現実的ではなく、基本的にある程度システマチックに考えることが大事です。

1：「ふざけてはいけない理由」を理屈で丁寧に説明する

すでに少し触れましたが、発達障害のお子さんの場合、「ふざけてはいけません」「相手の気持ちを考えなさい」「空気を読みなさい」と言われても難しい可能性があります。そのため以下のように、ふざけてはいけない理由を理屈で丁寧に説明してあげることが大事です。

「人は急いでいるときやイライラしているときに、ふざけている人がいると迷惑に感じるよ」「人は悲しんでいるときや辛いときに、ふざけている人がいると怒りを感じるよ」「ふざけ始めて最初は笑ってくれても、あまりにしつこいと相手は怒りたくなるよ」

一度言葉で説明するだけでは理解しにくいため、紙に書いて渡すといいでしょう。ただ、ネガティブな表現や厳しい言葉ばかり使うとお子さんが嫌な気持ちになり理解を拒む可能性があるため、柔らかい表現を使ったりイラスト・顔文字を交えたりするのがおすすめですよ。

2：「ふざけてはいけない場面リスト」をお子さんと一緒に作る

お子さんと協力して「ふざけてはいけない場面リスト」を作るのもおすすめです。お子さんに対して「ふざけてはいけないのってどんな場面だと思う?」と聞き、出てきたものを紙に書いていきましょう。例えば以下の通りです。

• 先生に真剣な話をしているとき
  
• お母さんが急いでご飯の用意をしているとき
• お父さんが疲れて眠そうなとき

お子さんが「ふざけてはいけないのはどんなときか」と考えること自体が効果的なトレーニングと言えます。ただ、例えば「車の中とか?」と場合によってはふざけてもいい場面を挙げた際は、「しつこくないならちょっとふざけても大丈夫だよ」などと修正しましょう。

3：ふざけずにいられたら褒める

大事な場面などでふざけずにいられたら褒めましょう。「良いことをしたら褒める」という親は多いと思いますが、「悪いことをしなければ褒める」ということも非常に大事です。

褒めることで自己肯定感が上がり「次も同じ場面でふざけずにいよう」などと考えることができるからです。

また、「お子さんがあまり深く考えず偶然ふざけなかっただけ」という場合でも、褒めることで「あれが正解だったんだ」と実感できます。

4：普段からお子さんをしっかり気にかける

先述の通り、特に発達障害のお子さんは目立つためにふざけてしまうことが少なくありません。目立ちたくなる理由として、「日頃人に見てもらえない」「普段人に認められにくい」などのことがありますので、親が普段からお子さんをしっかり気にかけることが大事です。

お子さんが良いことをしたら（悪いことをしなければ）褒める、良くないことをしたら注意する、お子さんの変化に気付いて言葉にする、「お子さんが興味を持っていること」に親も興味を持つなど、お子さんとの関係を深めましょう。

もちろんお子さんを気にかけるだけでふざけるなどの問題行動が減るとは限りませんが、「落ち着き」が出やすくなることは確かです。

まとめ

発達障害のお子さんの中には、ふさわしくない場面でふざけてしまう人も多いです。そして発達障害の特徴ゆえに「ふざけてはいけません」「空気を読みなさい」だけでは変化しない可能性が高いですから、今回紹介したような具体的な方法で変化を目指すことが大事です。

そして「ふざけてしまう対策」のことを置いておいても、日頃からお子さんのことを気にかけ、会話やスキンシップなどのコミュニケーションを取ることも重要と言えます。